【問題】徳川吉宗に関する説明で正しいものを選べ。
- (A)実学を重視して、青木昆陽に甘藷(さつまいも)の普及を実現させた
- (B)「寛文の二大美事」で、殉死を禁止し、大名証人制を廃止した
- (C)儒教を重視して、林篤信を大学頭に任じ湯島聖堂を建てた
【応用問題】上記の選択肢で徳川吉宗でないものは、誰のことか述べよ
ヒント:徳川吉宗が生きた時代
1685年 |
生類憐みの令 |
1702年 |
松尾芭蕉「奥の細道」 |
1709年 |
正徳の政治(〜1716年) → 6,7代将軍下での新井白石による政治 |
1719年 |
相対済し令 → 貸借についての争いは幕府に訴訟せず、当事者同士で解決することを求める |
1732年 |
享保の大飢饉 |
大学入試「日本史B」での徳川吉宗のポイント
- 徳川第8代将軍
- 1684年〜1751年
- 徳川本家(尾張徳川家)以外から初めて将軍となる
- 享保の改革を実行
- 綱吉以来の側用人による側近政治をやめ有能な人材を積極的に登用
- 大岡忠相(大岡越前)を江戸町奉行に抜擢
- 幕府の財政再建のために上げ米を実施
- 上げ米実施の代わりに大名に対しては参勤交代を緩めた
- 検見法から定免法に変更して年貢率の引き上げを図る
- 検見法とは…その年の収穫に応じて年貢率を決める方法
- 定免法とは…一定期間は同じ年貢率を続ける方法
- 目安箱を設けて庶民の声を拾い上げる
- 目安箱の意見をもとに医療施設の小石川養生所を作る
- 公事方御定書を制定し、裁判の基準を定める
【正解】
(A)実学を重視して、青木昆陽に甘藷(さつまいも)の普及を実現させた
- 徳川吉宗は実学を重視し、漢訳洋書の輸入制限も緩めている
【応用問題の正解】
- (B)「寛文の二大美事」→ 徳川家綱(第4代将軍)
- (C)湯島聖堂を建てた → 徳川綱吉(第5代将軍)
4代将軍家綱から7代将軍家継までを文治政治と呼んでいる。
文治政治は、武力で威圧する武断政治(3代将軍まで)に代わるもの。